誰も教えてくれない「歯磨剤のペースト・ジェルの違い」と「ジェルの効果的な使い方」

誰も教えてくれない「歯磨剤のペースト・ジェルの違い」と「ジェルの効果的な使い方」

『お店でジェルの歯磨きを見かけたのですが、何が違うんですか?』

当時、歯科衛生士2年目になったばかりだった私は、頭の中が真っ白になりました…。

こう患者さんに聞かれたら、あなたはどのように答えますか?

う蝕予防・歯周病ケア製品にはペースト・ジェル・フォーム・洗口液など、さまざまなタイプの製品があります。それぞれに特徴があり、効果的な使い方も異なります。

以前の私のように、『製品としてジェルがあるのは知っているけど、実はあまりよく使い方を知らないかも…』という声を歯科衛生士の間でもよく聞きます。

そこで今日は、誰も教えてくれない「歯磨剤のペースト・ジェルの違い」と「ジェルの効果的な使い方」についてお伝えします。

 

ペーストとジェルの違いはコレ!

ペーストとジェルの違い

メーカーによって多少の差はありますが、ペーストとジェルの主な違いは表のとおりです。最大の違いは、ジェルは口腔内にフッ素がより滞留しやすいという特徴があることです。

ペーストは歯磨剤にフッ素、発泡剤、清掃剤(研磨剤)が入っているので、う蝕予防を目的とした全ての患者さんに使えます。

一方、ジェルの歯磨剤は余分な発泡剤がほとんど入っていません。また、清掃剤も無配合にすることでフッ素をなるべく長く口腔内に残すような設計になっています。

そのため、ジェルはペーストよりもう蝕リスクの高い患者さんに向いている歯磨剤です。

 

ジェルの効果的な使い方は『就寝前に』使うこと!

毎食後にフッ化物歯みがき+お休み前にフッ化物ジェル

ジェルの効果的な使い方は「就寝前に」使うこと。

本来は1日2回以上使うのが理想的ですが、時間のない朝や昼などは無理に使用する必要はありません。

メーカーの方に説明をしていただいた時にも、「フッ素は長期間使用することで効果が得られるものです。1日1回でも構わないので就寝前のジェルの使用をお勧めしています」とおっしゃっていました。

ジェルは歯にピッタリと密着するので、フッ素が口腔内にしっかりと留まります。

さらに寝ている間はだ液の量も少なくなるため、就寝前に使うことで睡眠中にしっかりフッ素ケアができるというわけですね。

 

ジェルの使い方

ジェルの使い方はペーストと似ていますが、しっかりブラッシングをするのではなく『歯全体に塗布するように』ブラッシングをします。

また、泡立ちが少ないので、洗口をせずにだ液と一緒に吐き出すだけでも大丈夫なのが特徴です。

 

今日からすぐ使える! 患者さんへのジェルの勧め方トーク

ナース

『ペースト・ジェルの違いはわかったけど、どう説明すれば良いのかわからない』

これも歯科衛生士になって2~3年目の後輩からよく受ける質問です。

とてもわかりやすいのが、シャンプーとリンスに例えて説明することです。

『ペーストタイプは発泡剤と清掃剤が入っていて、まずしっかり汚れを落とします。

例えるならシャンプーの役割です。

ジェルタイプは汚れが落ちたキレイな歯をフッ素でコーティングします。

こちらはリンスの役割です。

特に寝る前に使ってもらうと、睡眠中もフッ素ケアができるので効果的ですよ』

実際に、私は患者さんに上の言葉どおりに説明しています。

このように患者さんに説明をするようになってから、患者さんの理解度が上がったのか、きちんと製品を使ってくれる方の割合が増えました。

 

まとめ

ジェルには発泡剤がほとんど含まれず、清掃剤は無配合。さらに、歯にピッタリと密着するので、長時間フッ素を口腔内に留めることが可能です。

フッ素ケアは長期間続けてもらうことが大切なので、1日1回就寝前にジェルを使うだけでもOKです。

シャンプーとリンスの例えを使った説明は、ほとんどの患者さんが「なるほどね!」と言って納得してくれるので、ぜひ今日から活用してみてくださいね!

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