1日の時間別、セルフケアのポイント

1日の時間別、セルフケアのポイント

現代人は忙しい!

毎食後にしっかり歯磨きをすることが理想なのは言うまでもありません。しかし、患者さんによっては「毎食後しっかり磨くのは忙しくて無理!」という方も多いと思います。

『家と外出先』『朝・昼・夜』『時間があるときとない時』など、時間的要因や場所で3割の人が歯ブラシを使い分けているというデータもあります。

今日は、『一日の時間帯別、セルフケアのポイント』についてお伝えします。朝、昼、夜など患者さんの生活状況を理解したうえで指導の参考にしてみてください。

 

歯ブラシを使い分けている人が増えている!

あるメーカーさんの調査によると、歯ブラシを使い分けている人が増えています。その理由の大半は「時間」が関係しています。

調査の結果では、3割の方が歯ブラシを使い分けていました。

毎回しっかりした歯磨きをするのが理想なのはもちろんですが、患者さんの生活スタイルに合わせて最適なブラッシング方法を指導することも歯科衛生士さんの大切な仕事です。

では、具体的に時間帯別でどのような指導をすると良いのでしょうか?

 

忙しい朝にはこれがおすすめ!

朝と言えば忙しい!なかなか100%の力・時間を歯磨きに注ぐのは難しいことです。

そのような場合におすすめなのが『幅広ヘッド』の歯ブラシです。幅が広いので一度に磨ける面積も広く、短時間でもある程度きれいに磨くことができます。

歯科衛生士さんでも、「朝は忙しいから幅広ヘッドの歯ブラシでブラッシングしています」という話をよく耳にします。また、短時間で効果的に磨くことが可能な電動歯ブラシを使う歯科衛生士さんもいらっしゃいます。

 

お昼に歯磨きができないという場合は・・・

オフィス勤務中心の方であればお昼ごはんを食べた後に歯磨きをすることは可能だと思います。しかし、一日中外を移動するようなお仕事であれば、そのようなわけにもいきません。

そのような場合におすすめなのは、デンタルフロスです。外出先でも簡単に使えるうえ、製品によってはフレーバーがついているので、口の中がすっきりします。

 

夜のケアはしっかりと!

朝や昼は時間のこともあり、100%のケアがしにくい。そのかわり、夜はしっかりケアをするようにします。

理想としては歯磨きで可能なかぎりプラークを落とし、歯間に残ったプラークを歯間ブラシやデンタルフロスで落とします。

ただし、人によっては歯磨きをするとそれだけで満足したり、歯間ブラシやデンタルフロスが面倒に感じてしまうことがあります。そのような患者さんの場合、歯間ブラシやデンタルフロスを先に使用していただくのも一つの解決策です。

歯磨きが習慣になっていれば、歯間ブラシ、デンタルフロスを使用しただけで満足することはほとんどありません。したがって順番を逆にすることで両方できる可能性が高くなるというわけです。

 

就寝中はリスクが高い!寝る前には洗口液がおすすめ

ご存じのように、就寝中はう蝕・歯周病のリスクが高まります。そのため、現状でリスクが低い患者さんでも就寝前のケアをしておくに越したことはありません。

手軽に使えて効果的な方法が、「洗口液」を使うことです。洗口液は有効成分を口腔内に長時間残存させる性能が歯磨剤やジェルより上回る場合もあります。

製品にはフッ素配合のう蝕対策のもの、殺菌剤が配合された歯周病対策のものがあります。患者さんのリスクに応じておすすめすると良いと思います。

 

まとめ

一日の時間帯別でのケア法をまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?

理想的には毎回しっかりとブラッシング、歯間清掃用具・洗口液を使った一連のケアをすることです。

しかし、現実的には時間がない、全てを持ち歩くのが難しいなどといった理由でできない場面が多く出てきます。毎回100%全力のケアでなくても、要点を押さえていれば効果的にう蝕・歯周病を予防することは可能です。

また、患者さんの生活パターンにマッチした方法をアドバイスできれば、それだけ行動していただける可能性が高まります。

ぜひ、今日の内容を参考に患者さんが実行可能だと思われるアドバイスをしてみてください。

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