高齢患者さんへのブラッシング指導におけるポイント【予防歯科実践セミナー(講師:森田久美子先生)】

高齢患者さんへのブラッシング指導におけるポイント【予防歯科実践セミナー(講師:森田久美子先生)】

テーマ:「高齢者のプラークコントロールで大切なこと ~QOL向上につながるブラッシング指導とは?~」
講師:森田久美子先生
日時:2018年11月11日(日)13:00~17:00
会場:ビジョンセンター田町

 

皆さんは「2024年問題」というのをご存知ですか?2024年には人口の半分以上が50歳を超えると言われています。今まで、どの国もここまでの高齢社会を経験したことはなく、「2024問題」として事前の対策が求められています。

多くの患者さんの口腔をケアする歯科衛生士さんにとっても、この問題は重大です。高齢になると全身疾患を持っていたり、身体的な衰えがあったりと、診査やケアの際に注意すべきポイントが多くあります。

今回は、愛媛県今治市で高齢者の診療に携わってきた森田先生をお招きし、高齢患者さんの歯を守るために必要なアプローチについて、ご自身の経験を踏まえてお話しいただきました。

 

高齢患者さんの口腔ケアは完璧を目指すよりも個々に合わせた対応を

高齢患者さんの口腔内は、注意すべき点がたくさんあります。高齢患者さんの口腔内がどんな状況になりやすいか、また身体的にどんな変化が起こりやすいかについて先生に解説していただきました。

患者さんの状態は個人差が大きいため、それぞれに合わせたゴール設定が必要です。先生からは「高齢者では完璧なケアが難しいことがあるので、メインテナンスの期間を短くするなどして、歯を守ることを目指していきましょう」とお話しがありました。患者さんとコミュニケーションを十分に取り、現状の様子や要望を引き出しながら無理のないケアを続けていくことがポイントのようです。

 

【高齢者疑似体験】 手先の機能が低下した状態でブラッシングをしてみよう

実際に軍手をつけ、ブラッシングを行いました。

 

手先が上手く使えない状態では、口の中を隅々までブラッシングすることは難しいものです。そこで、高齢者疑似体験として手先が器用に使えない状態でブラッシングを行う実習をしました。

軍手をつけて歯ブラシの箱を開けブラッシングを行いました。すると、箱を開けるのも一苦労。そして、先生の指示でいろいろなブラッシング法を試してみると、磨きやすい方法と磨きにくい方法があることを実感できました。

普段の生活で意識せずにできていることも、高齢になればこれまでのようにはいきません。高齢者が日常生活やブラッシングで感じる苦労を、身をもって体験する機会となったようです。

 

【ディスカッション】高齢者の歯科診療において日頃悩んでいること

高齢者の歯科診療における悩みがたくさん寄せられました。

 

ご参加の皆さんに「高齢者の歯科診療において日頃悩んでいること」をお聞きし、森田先生にお答えいただいたほか、一部の悩みに対してはグループごとにディスカッションをして発表し合いました。参加者の皆さんからは「患者さんのモチベーションが低い」、「TBIをしてもやり方を変えてくれない」、「歯が抜けるのは仕方ないと思い込んでいる」、「指導に時間がかかる」などのお悩みが寄せられました。

先生が一つ一つの質問に対してわかりやすく回答してくださったので、臨床で高齢者を診る機会が多い方からは「すぐに活かしたい」、また、あまり機会がない方からも「実践できるイメージが沸いた」といった感想を多くいただきました。

 

【セミナーの内容】
1. 高齢者の口腔ケアについて
2. 歯科医療を取り巻く高齢化問題
3. 歯科衛生士からよく寄せられる質問〜高齢患者さんへの対応法〜
4. 高齢患者さんの口腔内状況
5. 高齢患者さんのTBIにおいて押さえておくべき患者背景
6. 高齢患者で起こる機能障害〜器質性機能障害と運動性機能障害〜
7. 【実習】高齢者の手先の不自由さを体験しよう〜手指機能低下体験
8. 参加者から寄せられた臨床時の疑問・質問について解説
9. 【ディスカッション】TBIを行ってもやり方を変えない方にどんなアプローチを行うか
10. 質疑応答

 

「高齢者への接し方やケア前に知っておくべきリスクなど、なかなか学ぶ機会のない内容を教えていただきました」

今回もご参加いただいた皆さまから多くの感想をいただきましたので、その一部をご紹介いたします。

「患者さんの全身を診ることの大切さ、モチベーションのあげ方など参考にしたいです」
「先生による講義がとても分かりやすく、ディスカッションでの皆さんの意見も聞くことができて、楽しく参加することができました」
「高齢者への接し方やケア前に知っておくべきリスクなど、なかなか学ぶ機会のない内容を教えていただきました」
「孤立歯や歯間部のブラッシングの仕方が参考になりました」
「他院の歯科衛生士さんの悩みなど聞くことができてよかったです」
「先生はとてもフランクな話し方だったので、緊張せずに受けることが出来ました。スライドも分かりやすく、メモをとる時間を十分に配慮して下さり助かりました」
「高齢の患者さんへの対応で、分からないことや戸惑っていたことがありましたが、様々な場面に合わせた対応を学ぶことができたので、今後の臨床で生かしていきたいです」

たくさんのご好評の声をいただきました。セミナーにご参加いただき、ありがとうございました。

「明日から使える!歯科衛生士さんのための予防歯科実践セミナー」は、今後も定期的に開催していきます。ぜひ、皆さまのご参加をお待ちしております。

 

★ご案内★

セミナーにご参加いただくには、まず「Lサポ(予防歯科実践サポート)」への登録が必要です。Lサポページ(Lサポ登録医院様限定ページ)をご覧いただくには、ログインIDとパスワードが必要です。ご登録時に設定したログインIDとパスワードを入力してログインし、ご希望のセミナーをお申し込みください。

※既に登録されている医院様は、改めて登録していただく必要はございません。

※セミナーは定員に達した場合、キャンセル待ちの登録をしていただけます。キャンセル待ちにご登録をされても、必ずしもセミナーに参加できるということではございません。キャンセルが発生しない場合はご参加いただけません。予めご了承のほどお願い申し上げます。

「Lサポ(予防歯科実践サポート)」への登録はこちらから。

どんなメリットがあるかチェックしてみてください!

⇒⇒ http://418yobou.jp/about/

おすすめ記事

ライオン歯科材株式会社