対応が難しい思春期の患者さんに話を聞いてもらう方法

対応が難しい思春期の患者さんに話を聞いてもらう方法

予防歯科を成功させるためには、患者さん自身の意識の向上やセルフケアが必要不可欠です。

しかし、中学生や高校生の患者さんは思春期特有の反抗期でもあり、歯科衛生士さんは対応に困ることも多いのではないでしょうか。

聞く姿勢を作ってもらった上で予防歯科を理解してもらい、セルフケアをしっかり身につけてもらうためにはどうすればよいのでしょうか?

今回は「思春期の患者さんとの接し方」についてお伝えします。

 

なぜ、患者さんは話を聞いてくれないの?

患者さんが歯科医院に来院する理由のほとんどは、「痛い」「しみる」「歯の汚れ」「健康診断で虫歯があると言われた」など、
痛みや悩みがあるからです。
そのような患者さんには、まず「予防歯科の大切さ」を理解してもらうことが必要です。
ところが、「予防歯科は大切です」と大切さを伝えるだけではコミュニケーションが一方通行になりうまくいきません。
しっかりとコミュニケーションをとり、患者さんが話を前向きに聞いてくれる空気を最初に作ることがとても重要です。

 

まずは患者さんの話をよく聞くこと!

患者さんが話を聞いてくれる場を作るためには、コミュニケーションの基本中の基本で、まずは患者さんの話をよく聞くことが大切です。
しかし、中にはなかなか話をしてくれない患者さんもいらっしゃると思います。
では、具体的にどうすればいいのかというポイントですが、以前にコミュニケーションが上手な先輩の歯科衛生士さんに話を聞いたことがあります。
中高生であれば部活を頑張っている子、ゲームに夢中になっている子も多いので、まずはそういった話題を出すと話のきっかけになります。
その時々の話題・ニュースを話すのもおすすめです。
また、言葉遣いや接し方など、何パターンか引き出しを持ち、患者さんに応じて使い分けられるようになると、さらにコミュニケーションがうまくとれるそうです。

 

ニオイの話題も効き目あり!

中学生~高校生は思春期特有の反抗期で、特に男の子からは「そうですか」「わかりました」といった素っ気ない反応をもらうことも多いのではないでしょうか。
先ほどのように部活やゲームなど興味のある話題から始めるのもいいのですが、この時期の子どもは「ニオイ」に敏感で、口臭の話にも興味を示します。
ある歯科衛生士さんから聞いて「このやり方はすごくいい!」と思ったのが、『ベロ磨きって知っている?』と聞く方法です。
ベロ磨きと口臭の話に興味を持ってくれたら、『じゃあ、やってみましょうか』となり、自然な流れで指導ができます。
ニオイを入り口に歯磨きの指導へ持って行く流れはおすすめです!

 

まとめ

思春期は対処が難しい時期ですが、しっかりコミュニケーションをとれば心を開いてくれます。
そのためには、大切なことをただ「やってくださいね」と伝えるだけではなく、患者さんが話を前向きに聞いてくれる空気を作ることがとても重要です。
まずは、部活やゲーム・口のニオイなど、興味ある話題からスタートしてみてはどうでしょうか。

 

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