【保存版】年齢別う蝕のセルフケアガイド ~乳児から3歳まで~

【保存版】年齢別う蝕のセルフケアガイド ~乳児から3歳まで~

子どものう蝕は年々減少傾向にあります。

一方で、全年齢を対象に調査した「抜歯の主な原因※」は以下のようになっています。

1位 歯周病(42%)
2位 う蝕(33%)
3位 破折(11%) 

※参考:厚生労働省 平成17年歯科疾患実態調査結果

現在ではフッ素配合の歯磨剤が多く発売されていますが、より積極的なう蝕予防のためには年齢に応じたフッ素ケアを行うのが効果的です。
フッ素ケアに関しては長年の研究成果から、こうすれば上手くいくという方法がほぼ確立されています。
今後、数回に分けて年齢に応じたフッ素ケアについてお伝えしていきます。今回は『乳児~3歳までのフッ素ケア』についてお伝えします。

 

まずはブラッシングに慣れることから始める

生後6ヶ月頃から生え始める下顎の前歯は、比較的う蝕リスクの低い前歯です。しかし、ブラッシングに慣れるという意味で、この時期に歯を磨く習慣をつけるようにします。

最初のうちは子どもの機嫌が良い時間に歯磨きを行うようにし、徐々に食後にするようにしていきます。

イヤイヤをする時もあると思いますが、

・一緒に遊ぶ感覚の楽しい環境作りを行う。
・なるべく決まった時間に行う。
・磨けたらたくさん褒めてあげる。

このようなことをして、まずは習慣化することが大切です。

 

乳歯が生えそろってきたら、泡状フッ素配合歯磨剤でブラッシングする

乳歯が生えそろってくる頃には、泡状のフッ素配合歯磨剤を使うことをおすすめします。

泡状フッ素配合歯磨剤には、

・泡状のため、少量でもフッ素が口腔内のすみずみまでいきわたる。
・すすぎが簡単。
・香味がマイルド、研磨剤無配合で乳幼児でも使いやすくなっている製品がある。 

といった特徴があり、乳幼児には特におすすめの製品です。

ブラッシング後は、だ液を吐き出す程度か、ブクブクうがいができる場合は少量の水ですすぐようにします。

 

自分で吐き出しができたら、ジェル状フッ素配合歯磨剤でブラッシングする

自分で吐き出しができるようになる3歳頃にはジェル状のフッ素配合歯磨剤をおすすめします。 

ジェル状のフッ素配合歯磨剤には

・ペースト状に比べてフッ素を口腔内に保持しやすい。
・発泡剤微配合、研磨剤無配合。
・少ない泡立ちなので、少量洗口が可能。
・子ども用は香味がついている製品が多い。 

といった特徴があります。

香味がついていることで子どもとしても興味を持ちやすく、ブラッシングの習慣化に役立ちます。

泡状歯磨剤と同じように、ブラッシング後はだ液を吐き出すか、少量の水ですすぐのが効果的です。

 

まとめ

乳児から3歳までのフッ素ケアでは、まずは乳歯が生え始めたら歯磨きをする習慣を付けることが大切です。

下顎の前歯が生えてきた頃からフッ素ケアを始めていきますが、歯の生えそろいの状況や、吐き出しができるかどうかに応じて、「泡状歯磨剤」「ジェル状歯磨剤」と、使用する歯磨剤を段階的に変えていくことがポイントです。

ぜひ、子どもの年齢・状態に合わせて最適な磨き方・製品を保護者の方に提案してみてください。

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