診察時は患者さんの人柄や身体の健康状態などにも着目しよう【予防歯科実践セミナー(講師:品田和美先生)】
2017年5月28日、東銀座にある白鶴ビルディングにて『明日から使える!歯科衛生士さんのための予防歯科実践セミナー』を開催いたしました。品田和美先生をお招きし、『歯周治療後のリスクゾーン ~歯根面を考える~』をテーマにお話しいただきました。今回のセミナーのグループディスカッションでは、品田先生が担当された患者さんの症例をもとに、歯周基本治療の進め方を話し合いました。
口腔内だけではなく、患者さんの人柄や身体の健康状態なども含めて診よう
初めて来院された患者さんを担当するとき、歯列の状態など口腔内の細かい部分に着目して診ることも大事ですが、それ以外にも患者さんの人柄や身体の健康状態などを含めて全体を診ることが必要であると品田先生はおっしゃいました。そして、先生は初診時のポイントとして①主訴・要望、②来院の動機、③職業や生活環境、④口腔内の疾患の状態、⑤全身の状態、⑥生活習慣の6つのポイントを教えてくださいました。口腔内の診査だけでなく、患者さんを知ることが治療をスタートする前にとても重要になるんですね。
また講義の中で、品田先生はレントゲン写真の読み方に関してもお話しくださいました。レントゲン写真を読むことができると歯肉縁上・縁下の情報(歯根形態、歯石やう蝕など)をイメージ出来ます。歯周基本治療の際に気をつけるべきポイントが見え、歯肉や歯根面を傷つけることや見逃しを防ぐことができるそうです。ぜひ、皆さんもレントゲン写真を大いに活用してみてはいかがでしょうか。
どのような歯周基本治療プランが立てられるか考えてみよう
今回のセミナーでは、品田先生が担当した患者さんの症例をもとにグループディスカッションを行いました。口腔内写真、X線写真などの資料を見ながら、そこから考えられる問題点や患者さんへの歯周基本治療プランをグループごとに話し合いました。『セルフケアを指導するときにどのような点に注意が必要か』というテーマで話し合った時は『歯間ブラシを使用していただく』『歯肉退縮が見られるのでワンタフトの活用していただく』といった意見があがりました。全てのテーマの発表を終えてから、品田先生がどのように考えてプランを立て、実際に行ったかを教えていただきました。
また、最後に品田先生に総括を行っていただきましたが、その中で歯周治療と根面う蝕とは密接な関係があり、歯周治療を行うときにすでに歯根面への配慮が大切、具体的にはSRPのタイミングを考えて何度も繰り返すことがないようにすることが大切だというお話がありました。患者さんが理解出来たタイミングを見極めることが、歯周病と根面う蝕とどちらも再発予防につながります。患者さんに合ったセルフケアとプロケアのプランを立て、患者さんの歯を歯周病からも、う蝕からも守っていきましょう。
たくさん症例写真を見せていただけてすごく勉強になりました
今回もご参加くださった方からご感想をいただいたので、一部ですがご紹介します。
『短い診療時間内ですぐさま診断できるようになりたいと思っていたところ、たくさん症例写真を見せていただけてすごく勉強になりました』
『無料の講習会でしたが、症例や内容はとても勉強になりました。他の友人やDHや職場のDHにもすすめたいです』
『とてもわかりやすくて良かったです。ディスカッションをしつつ、いろいろな方の意見や考えを聴けて勉強になりました』
などのたくさんのご好評の声をいただきました。セミナーにご参加いただき、ありがとうございました!
セミナーでの学びや発見を、ぜひ明日からの診療に活かしてみてくださいね。
『明日から使える!歯科衛生士さんのための予防歯科実践セミナー』は、今後も順次開催いたします。
皆さまのご参加をお待ちしております♪
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