歯科衛生士としての専門性が高まる「認定歯科衛生士」とは?
近年、歯科医療では治療だけではなく予防の分野にも力を入れているのは皆さまもご存じのとおりです。
今後、臨床現場で予防業務を担っている歯科衛生士さんの活躍はますます注目され、より専門性の高い知識と技術の習得が歯科衛生士さんに求められてくると予想されます。
そこで今回はキャリアアップの1つのプランとして考えたい「認定歯科衛生士」についてお伝えします。
認定歯科衛生士とは
認定歯科衛生士とは、日本歯科衛生士会では「特定する専門分野において高度な業務実践の知識・技能を有すると認められた歯科衛生士」と定めています。
特定する専門分野とは「生活習慣病予防」「摂食嚥下リハビリテーション」「在宅療養指導・口腔機能管理」などと幅広く設定されています。特化していきたい分野を自身で選択することができるため、キャリアアップを目指す方にはおすすめの資格といえます。
認定歯科衛生士を取得するメリット
予防歯科を代表として歯科医院の専門性が高まっていく中、認定歯科衛生士の資格を取得することで時代のニーズに沿ったキャリア形成が可能です。
認定歯科衛生士の資格を持っていることは歯科衛生士として確かな実績と経験があることの証明になるため、歯科医院の集患・転職などで強いアピールポイントになります。患者さんからの信頼が厚くなるのはいうまでもありません。
しかし、認定歯科衛生士の取得者はまだまだ少ないのが現状です。
「取得した人はどこが良かったと思っているのだろう」
「患者さんの反応はどう変わったのだろう」
そのように思っている歯科衛生士さんもいるのではないでしょうか。
そこで、実際に資格を取得した方の声を簡単にご紹介いたします。
実際に認定歯科衛生士を取得した方の声
日本臨床歯周病学会 認定歯科衛生士
■Aさん(歯科衛生士歴10年以上)
認定歯科衛生士限定の研修で得られた知識を現場で活かすことでますます仕事が楽しくなりました。
「認定資格」という専門性を有していることが患者さんの不安解消にも役立っているようです。
専門的な知識や技能を身につける良い機会になるので、認定歯科衛生士の資格を取得することはおすすめです。
日本歯周病学会 認定歯科衛生士
■Bさん(歯科衛生士歴10年以上)
認定歯科衛生士の資格は取得してマイナスになることはありません。
資格取得にあたっては申請のための症例を集めることが一番大変でした。また、プレゼンテーションがあるので、間違った言葉を使わないよう専門書を見ながら何度も確認を行いました。
しっかり言葉を勉強した効果があったのか、年上の患者さんもしっかり話を聞いてくれるようになりました。話の説得力が上がったようです。
■Cさん(歯科衛生士歴8年)
資格を取得するためにプレゼンテーションの練習を何度もするなど大変なことも多かったです。
しかし、認定歯科衛生士の資格は自分のモチベーション向上だけでなく、患者さんとの信頼関係の向上にも繋がります。「認定」の資格を持っていることを喜んでくれる患者さんも多いです。
それだけでなく「他の歯科衛生士と違う」ことを患者さんだけでなく歯科医院にもアピールできます。そこが認定を取得することのメリットですね。
まとめ
今回は「日本臨床歯周病学会」「日本歯周病学会」の資格を取得した方の声をご紹介いたしました。
他にも、「日本歯科衛生士会」「日本口腔インプラント学会」「日本摂食嚥下リハビリテーション学会」などでも認定資格を発行しています。各資格によって専門性や資格条件が異なるので、まずはいろいろ調べてみることをおすすめします。
専門分野において信頼される歯科衛生士を目指して、あなた自身のキャリアプランの中に「認定歯科衛生士」を組み込んでみてはいかがでしょうか。