抜歯の一番の原因はう蝕ではなく歯周病

抜歯の一番の原因はう蝕ではなく歯周病

2018年11月、公益財団法人8020推進財団が『第2回 永久歯の抜歯原因調査』を13年ぶりに行いました。それによって、抜歯の一番の原因はう蝕ではなく歯周病であるなどさまざまな調査結果が出ています。

今回は調査結果の中から『抜歯の主原因、年齢別の抜歯の傾向』についてお伝えいたします。

 

抜歯の原因の第一は「歯周病」

「第2回 永久歯の抜歯原因調査 報告書」(公益財団法人8020推進財団)を加工して作成

 

「第2回 永久歯の抜歯原因調査 報告書」(公益財団法人8020推進財団)を加工して作成

抜歯の原因は次のような順序でした。

第1位:歯周病(37.1% 前回比:△4.6%)
第2位:う蝕(29.2% 前回比:△3.1%)
第3位:破折(17.8% 前回比:+6.4%)
第4位:その他(7.6%)
第5位:埋状歯(5.0%)
第6位:矯正(1.9%)

前回調査に引き続き歯周病が第1位、う蝕が第2位、破折が第3位となっています。歯周病・う蝕が前回に比べ割合が減少した一方、破折は割合が増える結果となりました。

 

抜歯の原因は若年層では矯正が多く、35歳以降では歯周病が増加

「第2回 永久歯の抜歯原因調査 報告書」(公益財団法人8020推進財団)を加工して作成

年齢別に抜歯の主原因と抜歯数を示したのが上のグラフです。

19歳以下の若年層では矯正の割合が最も高いものの、25歳頃までには急減します。

それに伴い増えてくるのがう蝕で、35歳ぐらいまでは年齢を増すごとに割合も増加します。40歳以降ではう蝕の割合は減少していきますが、80歳以降で再び増加に転じています。

歯周病と破折の割合は30歳以降で年齢とともに増加し、60歳以降でほぼ一定となっています。

 

抜去歯の状態で一番多いのは「冠」

「第2回 永久歯の抜歯原因調査 報告書」(公益財団法人8020推進財団)を加工して作成

 

「第2回 永久歯の抜歯原因調査 報告書」(公益財団法人8020推進財団)を加工して作成

抜去歯の状態別の割合は下記のとおりです。

第1位:冠(37.0%)
第2位:う蝕(34.1%)
第3位:健全(18.6%)
第4位:充填(8.5%)

抜去歯の状態を年齢別に見てみると、15~44歳ではう蝕の割合が多くなる傾向があり、45歳以降では冠と充填の割合がそれぞれ増えていく傾向が見られました。

 

まとめ

抜歯の原因で高い割合を占めるのは歯周病という結果から、いかに歯周病を予防・ケアしていくのかが、8020の趣旨である「80歳になっても20本以上自分の歯を保っている」方の割合を向上させる際の課題となりそうです。

患者さんへの情報提供や、患者さんのモチベーションアップの材料としてぜひご活用ください。

 

出典:第2回 永久歯の抜歯原因調査 報告書(公益財団法人8020推進財団)

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