年齢・う蝕リスクに応じた適切なフッ化物配合製品の選び方 ~洗口液を使いこなすのがポイント~

年齢・う蝕リスクに応じた適切なフッ化物配合製品の選び方 ~洗口液を使いこなすのがポイント~

セルフケアでフッ化物配合製品を使うことで効果的にう蝕予防が可能です。

しかし、一口にう蝕といっても、患者さんの口腔状態や生活環境などによってう蝕リスクには程度があります。年齢・う蝕リスクに応じて適切な製品を提案することが大切です。

今回は、『年齢・う蝕リスクに応じた適切なフッ化物配合製品の選び方』についてお伝えします。

 

フッ化物配合製品を効果的に使う3つのポイント

ポイント1:年齢に応じて適正な量を使う

フッ化物配合歯磨剤を効果的に使うには、年齢に応じた適正な量を使います。

 

ポイント2:少量洗口をする

歯磨き後の洗口量は、約15mlの水で1回・5秒程度の少量洗口にとどめます。そうすることで、口腔内のフッ素濃度を高く維持できます。

 

ポイント3:毎食後に加え、就寝前など使用回数を増やす

う蝕リスクが高い患者さんの場合、毎食後の歯みがきはもちろんのこと、就寝前にジェルや洗口液によるプラスケアでさらに効果的なう蝕予防ができます。

 

フッ素を活用したう蝕予防についてはこちらの記事にもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

誰も教えてくれない、フッ素でのう蝕予防の基本と製品選びのコツ

 

年齢・う蝕リスクに応じた製品選びのポイントは「洗口液」の活用

フッ素洗口液には

1. 口に入る1回分のフッ素量は、フッ素洗口液の方が歯磨剤より多い
2. フッ素洗口液は、洗口した後の水のすすぎがないので、フッ素が口腔内に残りやすい
3. 液体なので口腔内全体にフッ素が広がりやすく、粘膜などにフッ素が残りやすい

といった特長があります。

就寝中は唾液の量が少なく、菌が繁殖しやすいため、う蝕リスクが高い方には就寝前に洗口液でのプラスケアをおすすめします。

さらに、洗口液は手軽に使えるため、ジェルより習慣化しやすいというメリットもあります。う蝕リスクが高い患者さん、ジェルでの習慣化が難しい患者さんにおすすめです。

 

使用方法

【希釈方法】
●使用量および希釈方法については、患者さんの年齢・口腔状態に合わせて調製してください。
●洗口は、製品についている計量キャップを使用するようご指導ください。

 

洗口方法

1日1回食後または就寝前に使用するようにご指導ください。

①洗口前に、歯を磨くか水で口をすすいでください。
②歯科医師の指導に従って準備した洗口液を口に含み、液が歯面にゆきわたるように約30秒間ブクブクします。
・洗口液は、1度で口に含むように努めましょう。含みきれずに計量キャップに残った液は、捨ててください。
(先に口に含んだ液を誤って飲み込まないためです。)
・誤って飲み込まないように下向き加減でブクブクします。
③洗口後は、口腔内の液を十分に吐き出してください。口を水ですすがずに、1〜2回唾液を吐き出してください。

 

まとめ

セルフケアで効果的にう蝕予防をするには、フッ化物配合歯磨剤・ジェル・洗口液を活用することや、就寝前のケアも重要です。

さらに、年齢や口腔状態・生活環境によっても適切な製品は変わってくるため、患者さんごとに提案する製品の組み合わせを変えることもポイントです。

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