歯間ケア用歯磨剤の活用法:歯間ブラシと組み合わせて効果的に歯周病予防
歯周病予防には歯間部のケアが必須です。
主に使うのは歯間ブラシやデンタルフロス・ワンタフトブラシですが、歯間ケア用の歯磨剤をプラスして使うことでさらに効果的に歯周病予防ができます。
今日は『歯間ケア用ジェルを組み合わせて使うことで歯周病を予防する』についてお伝えします。
そもそも歯間ケア用の歯磨剤とはどのようなもの?
歯ブラシに歯磨剤をつけて磨くのは当たり前になりましたが、歯間清掃用具に歯磨剤をつけて磨く人はまだまだ少ないようです。それは歯間清掃用具の使用をすすめる歯科衛生士の皆さんが、用具の使い方は指導しても、併せて歯磨剤の使用をすすめる人が少ないということもあります。
実は各メーカーから歯間ケア用の歯磨剤がでています。その多くがジェルタイプになっているので、歯間にも滞留しやすく、歯間ブラシやワンタフトブラシにものせやすくなっています。まずは皆さんがお試しになるのはいかがでしょう。
歯周病予防に効果的な薬用成分を配合
歯間ケア用の歯磨剤の多くは、歯周病予防に使用するということもあり、殺菌剤や抗炎症成分を配合しています。代表的なものは以下に示すとおりです。
1. IPMP(イソプロピルメチルフェノール)
他の殺菌剤ではあまり効果がないバイオフィルムに対して効果的な殺菌剤です。バイオフィルム内部に浸透し、優れた殺菌効果を示します。
2. CPC(塩化セチルピリジニウム)
口腔内の浮遊菌に対して低濃度から殺菌効果を示します。
3. グリチルレチン酸
歯周病による歯肉の出血・炎症を抑える抗炎症成分です。
IPMPやCPCなど歯周病ケアで使われる殺菌剤については別の記事でまとめていますので、ご興味のある方はこちらもご覧になってください。
まとめ
日々のセルフケアに歯間ケア用の歯磨剤をプラスすることで、さらに歯周病を効果的に予防することができます。
歯間ブラシやワンタフトブラシの使用が習慣化していない患者さんには、歯間ケア用の歯磨剤を使用することで習慣化できる場合もあります。なぜなら歯間ケア用の歯磨剤には、から磨きでは得られなかった歯磨剤の爽快感が得られます。爽快感を覚えることで、歯間清掃用具の継続にもつながるというデータもありますので、ぜひ患者さんにプラスのアイテムとして案内してみてはいかがでしょうか。